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極小の中にあふれる無限35

「――グラトニーが言っていた『この国の暴走を防ぐために』という理由なのではないのですか?」
「まあ、それはグラトニーが口にした言葉だからねぇ。正直そこまでおだてられると、むずがゆくなってくるってもんさね」
 そのせいで本当に痒みを覚えたのかはわからないが、スロウスは背中に手をまわしてブラジャーのひもが触れているだろうあたりを掻いた。
「けど、ねぇ。そりゃ、あれだ。暴走――って、のは。なん、だい?」
 上半身をねじるようにしていうその言葉は、とぎれとぎれになっていたが、フルーリーは特段あきれるようなこともせず、真剣にその問いかけを考えた。
「そう――ですわね……。それこそ、お薬――なのでは?」
 『薬』という単語を耳にしたとたん、スロウスは感心したように声をあげ、姿勢を戻して前屈み気味に顔を寄せた。
「いい線言ってるよ――さすがだねぇ」
「――白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)……」
「おおう。よく覚えていてくれたねぇ」
 『合格』だよ。それは、何に対しての合格で、そもそも合格でなかったら教える気はなかったのかと、いろいろと尋ねたくもあったが、フルーリーは黙ってスロウスの言葉を待った。
「――まあ、あれさね。別にクイズをしようってつもりもなかったんだけどねぇ。
 あんまりにも出来がいいんで、ついつい悪乗りしちまったよ。
 優秀な生徒ってのは、こういうもんなんだろうねぇ」
 教師なんてのも案外面白い職業だったかもしれないねぇなどと付け加えて、スロウスはようやく本題に入った。
「じゃあ、質問――っと、悪ノリはもうやめるんだったっけか。
 まあ、単純にテンポ的にってのもあるんだが――、会話のね?
 白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)はいつからあったと思う?」
「いつから……?
 それがなんの関係――」
 そう。
 そもそも、フルーリーが尋ねたのは、『目』についてのことだった。
 どうしてあんなものを持っていたのか。それともまだ持っているのか。
 それはわからないが、少なくともそのことを訪ねたはずなのに、どうして『薬』の話題が出てくるのか。
 そこまで考えたとき、フルーリーの脳裏に閃くものがあった。
「私のDNAを手に入れた時にはすでにあった――?」
 その、咄嗟の閃きが、しれず口をついて出てしまったのだが、それに対してスロウスはにやりと笑って見せた。
 正解――ということなのだろうが、ともすればそれはいつのことになるのか。
 当然今日の話ではない。
 なぜならスロウスは自身の研究成果を秘匿するために、自身で白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)を使用したのだから。
 とすれば、その時のことなのか?
 白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)を服用するような事態の通らいを予想したときか?
 だが、あの報道を耳にしたとき、久しくプラタナスという女性に出会った記憶がなかったことをフルーリー自身が思い返していたことを、今でも覚えている。
 もし、その時のことなのだとすれば、自然とある一つの仮説が浮かび上がってくる。
 すなわち、フルーリーが知らぬうちにスロウスは彼女のDNAを入手していた。
 それならば、彼女は王族のプライベートを嗅ぎまわっていたことになり、それを第三者から見たとき、彼女が何らかの工作を行っていると思われても不思議はない――。
「ああ、そう思われたから私は捕らえられたのさ」
 そう言ってうなずきはしたが、
「だが、白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)を作ったのはそのときじゃあないし、そもそもあたしはそのころ、お姫様もだが、王族の周辺を嗅ぎまわるなんて間の抜けたことをしてもいない」
 ようするにお姫様の推理は、あの連中が立てた筋書き通りではあったが、真実ではないということだよ。

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