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極小の中にあふれる無限48

 報道を見ている者たちの表情が一変して和らいだ。
 思わず隣の人の顔を見て、照れくさそうに笑いあう人たちもいれば、気が早いことに、近くの者同士で手を取り合って、一斉に万歳を繰り返す人たちもいたりと、その反応は様々だった。
 皆がつい先ごろまでの悲痛な表情を忘れていた。
「さすがに今の今ですと、皆さん全員で――というのは難しいですから、また日を改めて……、ああっ、でもっ!よろしければ、練習だけでもッ――是非っ!」
 無邪気な子供がせがむように、フルーリーは居ても立っても居られないといった風情で、カメラの向こうへと手を伸ばす姿に、国民たちはますます幸せな気持ちにさせられた。
 各々が手を取り合うように、普段は孤独を愛するような人の腕も掴みあげて、微笑みかけて、照れ笑いで答え、破顔して、歯を見せ合って、笑いあった。
 すべての場所でそうなったわけではもちろんなかった――けれど。
 このとき、フルーリーの夢へと一歩近づいた。
 それはフルーリーたちも同様で、グリードは変わらず優雅さを思わせる動作でラストを招き、その腕をとり、相変わらず挙動不審気味に視線をさまよわせるグリードの腕をエンヴィーが抱きしめて、スロウスはそんなエンヴィーの頭に手を置いて、優しく撫でていた。
 その光景は、当然カメラを通じて、各チャンネルへと流れる。
 皆がその光景をほほえましそうに見ていた。
 誰も、彼らこそがこのたびの混乱を招いた元凶だと信じもせずに。
 けれども、それはしかたがないのかもしれない。なにしろ、彼らはいかにも仲のいい――、親戚一同がそろったかのような、そんな雰囲気を醸し出していた。
 穏やかな空気が流れる中、いつまでもこんな幸せな空気に浸っていたいと、後ろ髪をひかれるような思いは皆が抱いていたが、このままでいいわけもなく。
 皆が日常へと再び足を向けるためには、そろそろこの騒動に幕を引かねばならないころ合いであった。
 フルーリーはグリードとグラトニーにうなずいて見せると、どちらからともなくその手を放して、彼らはフルーリーだけをその場に残して元の位置へと下がった。
「練習――でしたが、その練習でも、私が想像した以上に穏やかな時間を過ごせたように思えます。皆さまはいかがでしたでしょうか?もし、少しでも幸せな気持ちになれたのであれば、ぜひこのことを忘れないでいただきたいのです。
 そしてぜひ、今度はこの国の人たちみんなで――、いえ、夢は大きく世界中のすべての人たちで、一繋ぎに手をつなげたら――と、そう思います」
 フルーリーの言葉を皆が支持した。
 歓声を上げ、拍手を奏で、指笛を鳴らして、クラッカーを鳴らした。
 まるで、お祭り騒ぎ。
 フルーリーのサンライズが、またもや光を返す。
 それを見て、国民のテンションは最高潮に達しつつあった。
「――さて、皆さま」
 そう前置きをして、フルーリーは話を続けた。
「私こと――、フルーリーズン=アンクゥティーパ=ポラリス=シュタルは、今回の件で次のことを決断しました。これは、現時点において正当な王位継承権を有する私の、最後の決断となることでしょう」
 急に発せられた、重い意志を込められた宣言に、この国は再び――震撼させられた。
「王政を――廃止といたします」

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