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極小の中にあふれる無限67

 実際エンヴィーもスロウスのことはそんなに心配しているようには見えなかった――どころか、それが当たり前のように受け止めているような節があった。
 むしろああやって起きていたことが奇跡に近いことだったのだと、そう彼が語るぐらいには、日ごろは眠り込んでいることこそが普通なのだという。
 一方グラトニーはといえば、脳波などから判断すると、彼もまた眠っているのとほとんど同じ状態だった。
 ただ、その状態は良いとは言えなかった。
 基本的に寝ているわけだから筋力は下がっていくし、彼の場合はそこに白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)のナノマシンたちの維持が重なるため、それらに栄養を取られてしまう。
 何より、これは医師や看護師たちも気が付いていないことだが、彼の体はもともと脂肪などが圧倒的に少ないうえに、実は見た目以上に細い体をしていて、筋肉でナノマシンがまとわりつく体を支えていたわけだが、その筋肉が減ってきているため、より事態は深刻なのだった。
 スロウスが言っていた、グラトニーにかかっている負担とはこのことだったのだ。
 もっとも初期の白雪姫の林檎(スノーホワイトアップル)による治療を受けた彼は、ナノマシンの擬態によって、その褐色の肌を手に入れているが、それは皮膚をもう一枚纏っているようなものだ。
 ただ、その重さは皮膚一枚――などではなかった。
 金属の服を着ているに等しかった。
 だからこそ彼の体力を奪っていく。
 彼の体を圧迫していく。
 さらに、その服そのものが彼の体から栄養を奪い去っていく。
「――おにい……大丈夫……なの?」
「エンヴィーをおいてこの人がどうにかなるわけないじゃありませんのっ」
 そう言って少しでもエンヴィーを安心させようとしてきたフルーリーではあったが、ナノマシンで覆われているからこそ見た目ではわからないが、回診に来る医者などが不思議そうに首を捻っては、硬い表情をしているのを見てきている。
 尋ねたフルーリーに医者は戸惑いがちに語ってくれた。
「数値だけを見ればひどく衰弱しているんです。
 確かに表情はどこか苦しそうにも見えますが、それにしては肌艶だけはよすぎるぐらいにいいんです。
 それなのに、プラタナス様からは基本的な診察以上のことはしないように厳命を受けていますので。――なにより、国家機密レベルの話だとか?それなのに、その彼の主治医である本にはこうして寝ていらっしゃるのですから……。
 彼女は彼女で寝ているだけですが、それなのに彼女の場合は驚くほどに健康体なんです。
 これはこれで大変不思議な話ではあるんですけれど」
 これが一週間前の話だ。
 あれからさらに一週間たった今日ともなれば、その心配は余計に募って当然といえた。

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